住吉大社境内にある末社「種貸社」。
資金調達や子宝の神様とされています。
種貸社境内には、一寸法師をかたどったお椀があります。
『一寸法師』は室町時代に成立した説話だとされています。
物語にはいろいろなバリエーションがあるようですが、『御伽草子』によると、子どものいなかった夫婦が住吉大明神に祈ったところ子宝が授かったという場面から始まっています。
このことを背景に、住吉大社を一寸法師発祥の地と比定しているそうです。
そうなると、出港の地は住吉大社のすぐ南側を流れる細井川(細江川)ということにもなります。細井川を挟んだ対岸の安立も、一寸法師ゆかりの街として町おこしがすすめられています。安立の中央を貫く紀州街道の一部となる安立商店街には、一寸法師の垂れ幕が飾られています。
また住吉大社では、住吉大明神の加護をもとに神功皇后が応神天皇を無事に出産したとする言い伝え、薩摩藩主島津氏の祖となった島津忠久が生まれた誕生石など、子宝や安産に関する伝承も残されています。