南海電鉄はかつて軌道線として「南海平野線」を走らせていました。
路線としては今池~平野間でした。運転系統としては、阪堺線恵美須町~今池~平野、上町線天王寺駅前~阿倍野~平野の2系統の路面電車でした。
1980年11月に廃線となり、当時のルートの大半をなぞる形で、大阪市営地下鉄谷町線が開業しました。
平野駅は、南海平野線の駅と谷町線の駅は、徒歩5分ほどとはいえども少し離れたところに設置されることになりました。
南海平野駅跡付近の駅跡・路線跡は、遊歩道「プロムナード平野」として整備されています。
線路を模したタイルが埋め込まれています。タイルで描いた線路の幅は、実際の線路の幅と同じだということ。また線路の柵を模した柵や、信号機のオブジェも設置されています。
平野駅駅舎は「六角屋根」で有名だったそうです。「六角屋根」を模したベンチが設置されています。
六角屋根ベンチの後方の壁には電車の絵、南海平野線で走っていた電車の壁画です。モ205形・223号車がデザインされています。モ205型は平野線の主力車両だったそうです。
- 遊歩道
- 遊歩道の終端
遊歩道の終端付近には「平野郷町西脇口」の碑があります。
平野郷は環濠集落の中にある自治都市として発展した歴史があります。今は環濠は埋め立てられるなどしていますが、ちょうど後年の南海平野駅付近が環濠の内と外の境界で、西脇口と呼ばれる環濠への出入り口が設置されていたそうです。